2016年1月~3月 ネパール国サララヒ村・小学校報告
昨年は、孤児たちの笑顔があまり見られず心の奥の悲しみが感じられましたが、皆様のご支援のお蔭で、地震の恐怖も乗り越え、子ども達の笑顔がもどりましたことを心から感謝申し上げます。
2016年1月現在のパンチャ・イサカ小学校の生徒数は 487人、孤児は27名
(孤児の人数は昨年より減りましたが、これは大きくなり住み込みの仕事に出た子どもがいるからです。16歳以上。 )先生の人数は、ボランテァの教師4名、ベッツ校長と正規の教師11名、ガードマン1名、合計16名です
昨年、4月25日に起きた大地震は、学校の建物はキッチンルームが壊れ屋根が無くなり、校庭の舞台の壁が落ち、階段や校舎にひびが入りました。ひとつしかなかった井戸は壊れ涸れてしまいました。
夜になっても余震が続いたので、また、大地震が起きるかと村人もみな校庭に避難してきて食事も外で食べ、教室内の椅子、机等も校庭に出し、皆一緒に外で寝ていました。余震は、3週間続きました。
はじめは、「死んでしまうかも!」と恐怖で熱が出たり、精神的なショックで吐いていた子ども達もいましたが、何日も続く揺れに次第に慣れてきました。しかし、地震は初めての体験、本当に怖かったと、ベッツ校長のお話です。
地震後、国からの対応はなにもありませんでした。
「政府から補助を出すと言われた人達もなにも支援してもらえない人が多く、そのような中でサララヒ村は、壊滅的な被害も比較的少ないので仕方ない。」と諦めていたようです。
しかし、井戸は壊れ涸れてしまったので、猛暑の中を近隣の村に水をもらいに行かねばならず本当に困っていました。そのような時、ラフー&児童夢基金の方々のご支援で早い時期に井戸を掘って頂き、蛇口も沢山付いたので、みな、水が飲めるようになり、また、シャワー室も完成しました。(特に女子にとって有難いことです。)地震後、気温は大変暑くなり井戸の確保は本当に有難く心から感謝しました。
また、新しいキッチンルームもようやく完成しました。厨房とホールに分けられたキッチンルームは、みんなで飲食が楽しめる素晴らしい場所となりました。
早くに支援いただいたのに、ストライキが続き、インドからの物資が入荷せず物価は高騰、人々の生活そのものが地震直後より酷い状況となりました。それらの事情で、最後の仕上げのペンキも塗れずにおり完成の報告が遅くなりました。
以前は、孤児たちの賄いの人がいましたが、地震後、年長の子どもが順番で、早朝に起き食事を作るようになりました。勉強時間は少なくなりましたが、孤児たちは、自分たちで出来ることは協力し合いながら頑張って行こうと話しています。
毎年の支援金の他に、地震後の復興のためにイベントを企画頂き、沢山の義援金を頂いたお蔭で立派なキッチンルームと井戸を掘ることが出来ましたこと改めて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
御礼が遅れましたこと、お詫び申し上げますと共に今後ともご支援のほど
よろしくお願い申し上げます。
2016年3月
ラフー本部代表 宇田浩子