2015年 LAFFOO視察報告


2015 LAFFOO視察報告
  
    「ミス・サイゴン基金」の今年度(2016)の支援金3000米ドルを届けました:

幸二郎さんのご寄附で設立された「ミス・サイゴン基金」は、未だ世代を超えてベトナム戦争の枯葉剤による後遺症で苦しむ貧しい家族に家畜(雌牛や鶏など)を贈り、飼育法、増やすことにより自立できる支援を継続しています。現地スタッフは、支援後も各家庭を訪ね飼育のアドバイスなど怠らず見守っています。
 
    フレンドシップ(社会奉仕プログラム)」訪問:

Pham Thanh Van夫妻と責任者Nguyen Thi Kim Dung(奨学金プログラム・コーディネーター)から現状報告を受け、今後の活動についての話し合いをいたしました。今回は事前に訪問を告知していなかったので、子ども達、母親達の集まりはありませんでした。母親達の自立支援活動基金は、現在5万米ドルとなり169名に貸し付けが行われています。少人数のグループに分けられ近年は利子をとることにより責任感を持つようになりきちんと返済されているとのことです。私共は今後、この基金を元手に活動ができると判断、母親達&女性自立支援金を別の緊迫している地区の小学校の支援に充てることに決めました。現在、育英基金の奨学金で男子14名、女子16名が通学しています。(小学校、中学校、高校に通学、現在は大学生、専門学校生はおりません。)その他に子ども達の生活指導の一環としてボーイスカウトのような活動を行い
自然の中で多くのことを学ばせ子ども達との意思疎通も図るよう努めているとの報告です。
 


    Tinh Thuong Phuoc School」(ティン チュオン フック ティエン学校)訪問:

1997年、尼寺の敷地内にある荒廃していたオープンスクール建替を手掛けたことは今日のラフー活動の原点のひとつです。その後、諸事情から移動を余儀なくされたのちもMsDang Thi Thu Thao(ダン チー トゥ タオ)の教育への信念は揺るがず学校を存続させています。タオ校長を慕う人々からのわずかな寄付、そしてタオ校長自ら早朝学校前で屋台を開いたり、建物内に仕切った小部屋を学生に安く貸すなど工夫して収入を得ながら、地域の貧困家庭の子ども達を無償で受け入れてます。僅かな寄付/収入をやり繰りして、栄養の偏っている子ども達のためには給食(昼)も無料で提供、学用品、制服の支給、先生4名、食事世話掛かり1名の給料に充てています。2014年、訪越の折、現地スタッフの配慮で移動先の学校を訪問、懐かしい再会と現場の状況視察から64名の児童たちのプリントコピーのためプリンターの必要性を知り支援しました。 今回ラフー本部スタッフの小坂和子訪問時は昼食後、子ども達は食器を洗っておりその後、お昼寝タイム、なんと机のうえでの昼寝とは落ちて怪我をしないものかと思いました。地域の人々、貧しい家庭の子ども達にとって通称・「タオさんの学校」存続の必要性を考慮、検討の結果、新たに継続支援を行うことに決定しました。支援の詳細はまた追ってご報告いたします。現地責任者は信頼のおける女性Vo Thi Hong Thuyさん(ヴォー チー ホン トゥイ)に依頼しました。無認可であったオープンスクールは、タオ校長の尽力で、政府公認の卒業証書が出せる学校になりましたが政府からの援助は未だ全くありません。2016年現在・児童数75名)
 
 
 

以上20159月末、本部スタッフ小坂和子訪越、視察報告をまとめました。
(ラフー本部代表  宇田浩子)